地味?・・・その2

自転車を組み立てる時に、まずは下準備をします。

①イスのパイプ(シートピラー)を入れるところを奇麗に処理します。

こうすると、内部がツルツルになり、スムースにイスを上下させる事が出来ます。

続いては~

この部分はベアリングを取り付ける場所です。ここを削ってきれいにします。

②↑内部のネジ山を立て直します。地味ですけど、大事なのです。

 

 

③続いては、横の部分を削ります。(この作業を、フェイスカットと言います)

先ほど修正した”ネジ山”に対して垂直になるようにし、また左右のベアリングが

平行になるようにする、これもまた大事な作業なのです。(地味~地味~)

 

 

一番上の写真と比べて見て下さい。きれいになった事が解るでしょ!

どんなに高価な自転車でも、有名なブランド商品でも

この部分がしっかりしていないと(良く出来ていないと)

取り付けたベアリングが上手く回らないのです・・・。

※(理由の説明はここでは省きます)

そんな事で、

自転車を組み立てる時には、このような” 下準備”をしています。

 こうして、自転車は完成するのです。

 

さてさて、

このような作業の「必要性」ですが、全てにおいて適応するものではありません。

メーカーによっては、”フェイスカット禁止”と謳っているところもある・・・。

私達の「ショップレベル」では、平行を出す事など不可能だ!という事かもしれない。

理由はともかく、ユーザー様は、このフレームを使う訳だ・・・。

このままで仕上げてしまったら、フレームの持つ最大能力は発揮されない。

じゃあ~どうする・・・?

私の経験上、これはやるべきだっ!と判断した時は

”自信を持って、やる!”

それがユーザー様にとって良いはずだと思えば、当然である。

やるぜ!チューンナップ「♪ガチャ・ガガガ・・・」←(工具を持つ音)

BGM:よろしくチューニング byメカドック 

http://www.youtube.com/watch?v=rPmJXJn7VEA

※(YouTubeより、勝手に引用) 店長のドライブ♪BGM

 

実に、地味な作業です。その価値はどのくらいあるのか??

ある商社(メーカー)の営業様が言いました。

「パーツの性能が上がった現在、メカニックの自己満足だけですよ(笑)

そんな暇があったら、沢山売る事を考えた方が良いんじゃですかぁ~!」 と・・・。

『・・・・・・・。』

私達ショップは、メーカーの作ったモノを、

ただそのまま、横流し(販売)している訳ではない。

その価値をもっと出す為に、地味な作業をしているつもりだ。

カッコ良く、大袈裟に言うならば「命を吹き込む儀式」をしてるんだ・・・。

それが自己満足なのか?・・・そう言えるかもしれないが、

私が満足できないものを販売するようでは、ダメダメだ。

この作業をして、誰が喜ぶのか??

決して、私じゃない。それは、お客様なのだから。

 

上記のような事(作業&処理)を、黙々とやっているショップは

全国に沢山沢山ある・・・。

皆様の購入する先のショップが、そんなお店であると、良いですね。

タカヤマサイクルも全国のショップに負けないように、日々精進致します。

 

自転車のある生活を応援します。

”愛の自転車伝道師”タカヤマサイクル店長:高山真