カスタム・・・

カスタム・・・何となくだが、カッコ良くしたり、自分が乗り易いように改造したり、

乗り難い、使い難い・・・と解っていても、

「このパーツ、カッコイイからなぁ~」という理由で、無理やり装着してみたり、

もちろん、それで良いのだが、

「自分の使う目的や必要性と、操縦性、快適性」に、こだわる事は大事だと思う。

そんな代表的なカスタムが、こ・れ・だ!

    リアルストリーム(電動アシスト)

 

上の写真と比べて どこが違うか、解りますか??

ユーザー様の身長が高いので、ハンドルとポストを改造し、

握り位置を高くして、ラクな乗車姿勢を確保!(体系に合わせる)

同じく、身長に合わせて、イスとハンドルまでの距離を延長~窮屈感はありませんっ!

体重も、そこそこあるので、”リム打ちパンク対策”として、強化タイヤをインスト~ル!

サスペンションは、”必殺タカヤマチューン”を施した結果、快適な走行が実現。

左右に固めのスプリングを入れて、無駄な沈み込みを防ぐ事に成功!(^。^)y

※(純正品は右側のみスプリングが入っています。)

ランプの位置も、別売りのアダプターにて変更。(この場所が正しく見えるほど似合う)

 

柔らかいイスに交換して、快適性をアップ!

シートピラーを350mmのロングタイプへ変更(純正は300mm)

後に、大きなバック(トランク)を装着。スライド式で着脱が可能でとても便利だ!

さらに、

”大きな円でぺダリングする事を可能にする”為に、

クランクを175mmに交換 (純正165mm) たった1cmだが、これが効くのだ。

脚の長さと足の大きさなど考えると、絶対に必要なカスタムなのです。

 

さて、電動自転車・・・!と聞くと、「軟弱だとか、弱者の乗り物・・・」など

ネガティブなイメージを持つ人も多いが、ところがどっこい違うのだ。

久しぶりに(何年か振りに、いや、何十年か振りに)自転車に乗ろうと思っても、

体力の衰えなどから、楽しく乗れない人が多い・・・。(楽しいの意味は色々だが)

そんな時には、電気モーターの助けを借りて、軽快に走れば良いのです。

また、実際に乗る道が、坂道が多ければこのモーターの力は本当に助かる。

スポーツとして、登り坂に挑戦している人には、「・・・?」かもしれないが

ネクタイをしたスーツ姿で坂道を走る事を考えると、この意味が解るはずだ。

事実、ほぼ毎日、スポーツ自転車に乗っている店長でも、

電動アシスト自転車が欲しいと思う事は頻繁にある。

しかも、メーカーの吊るし商品ではなく、もっとカッコ良くしたいと考えるほどだ。

楽しいの”楽”はラクの”楽”と同じ字だ・・・。

楽に楽しく(ラクに楽しく)  電動スポーツ、良いじゃないか!!

ブリヂストン:リアルストリーム 内装8段変速、DISCブレーキ仕様

販売価格:159800円 (展示中) ※試乗可能です

改造・・・その続き編

先日、フロントディレーラー(変速機)取り付け部の改造を・・・

とお話しましたが、今日は、詳しく解説します。

 

ある高級なブランドの自転車ですが

フロントギヤを変速させる部分に、問題が発生しました。

①直付け部品が、グニャグニャと曲がり、変速が上手く出来ない。

②力を受け止められず、その結果、締め付け部面が滑って削れてしまった。

上記2点の問題が重なり、”トラブル”が起きた事に気付きました。

※(削れてしまうっていうのは実に珍しいです・・・)

これは、何度も締めて、何度も滑って・・・この繰り返しが

削れてしまった原因だと推測します。

 

カーボンフレームの構造上、デザインが自由自在に形成できる事により、

フレームに直接付けられる「直付けタイプ」の台座が多くなった今・・・。

しかし、その部分(内部)の強化が未熟だと、根元からフニャフニャとしてしまい、

上り坂などでは、トルクを抜かずにギヤチェンジをすると、

今回のようなトラブルが発生し易くなる・・・特有の問題であるのだ。

これを「特有の問題」として捉えるのか、

逆に「そういうものだ」と理解するのか・・・ 意見は分かれるが、

高山個人的には、「大きな問題である」と思っている。

※(問題として捉えない場合もある・・・これは後半(一番下)で説明します)

 

その為、この問題点は以前から各社に指摘しているのだが、

まず改善される事は少ない・・・。

田舎の無名なショップが、どーのこーの言っても、「はあ?」程度である。

さらには、クレーマー扱いされちゃうからね。 (笑)↓過去の記事より

http://www.takayamacycle.com/?p=2884

 

その為・・・というか、ユーザーマニュアルにも一部記載されている場合もあるし、

そもそもユーザー(ライダー)のテクニック(使い方)としては

「ギヤチェンジ時にトルクを抜けば良いだけ!」の事だけである。

そう!たった、それだけの事だが、それが納得いかず、また、

そこに不満を持つからこそ、この度、タカヤマサイクルに相談に来た訳だ。

・・・そうか

「よし!任せろ!!」・・・(また安易に受けてしまい、大苦労するのだ)

今回は、このような流れから、”改造物語”が始まるのであった。

まずは、ドリルで「♪バビュ~ん」とリベットを削り取り、台座を外した。

ここに、直付けバンドを巻き付けようと考えたのだ!・・・だが大きな問題もある。

上記に書いたように、カーボンの形成自由というから、

このフレームもパイプが丸ではない。一見、丸パイプに見えるが

上下の太さ、左右の形状など、複雑な形で作られているのだ。

つまり、

バンドが付けられない訳だ。(どーする?)

※バンドは、丸パイプのみ取り付け可能であり、

異型フレームには全く対応していないのだ・・・。

最初は、このバンドを削って、何とか合わせれば良いのでは?という、

単純なアイデアは持っていたのですが、大きな大きな問題に出会う・・・。

思った以上にフレームが複雑な形状の為、

一旦、”挫折”・・・頭を抱える事になった。

 

翌日、改めて作業開始~。

バンドを2種類使えばどうだ?!という”ひらめき”が降りて来た!!

”SM-AD67”という商品を使用。サイズはMとLの部品をミックス。

まずは、この部引を分解し、強引に前後をくっ付ける。(にこいちにする訳だな!)

内径31.8と34.9mmという、異型になる所がポイントとなるのだ・・・。

ある程度まで、フレームに干渉しないように、やすりで削る・・・。

削ってはフレームに合わせ、また削っては合わせ・・・(地味な作業60分・・・)

 

毎度の事であるが、作業を始めてから、「ちょっと後悔」を思うのですよ。

「私はもの凄い効率の悪い仕事をしているし、成功する保証もない・・・。

もしも・・・もしも失敗したら、

お客様の大事なフレームが使い物にならなくなっちゃう訳です・・・。

これって、だれの責任!? ・・・俺じゃん。・・・どうするんだよ、自分・・・。」

などと深夜にも関わらずブツブツ言いながら、やすりを持つ手は動き続けるのであった・・・。

緩衝する場所が無くなればOK!

次は、複雑な流線形のフレームに、バンドが密着する為の必殺技を施す。

硬化パテ(金属並に硬くなる粘土)で隙間が無いようにするのだ!

※(パテ作業の写真がありません。ごめんなさい)

この日は、これで作業終了・・・。

作業開始から3日目(実際に作業しているのは数時間程度だが・・・)

スペシャル・バンドが完成したぞ!(上写真)

良く見ると、複雑な形状が解るはずだ。この形状が大事。

 

塗装後、実際に、フレームに取り付けて、動かしてみると~「OH~\(^o^)/」

「シュパシュパッ」っとギヤが変わるぞ!! どーだ!やったぜ!

隙間が全くない(写真)。バンドがズレる事は無い!これってすごく大事!!

また、絶対にフニャフニャしない(歪まない)ので

DURA-ACE(Fメカ)本来の性能が発揮されるはずだ。 あ~良かった!!

お客様も喜んでくれるであろう~!(きっと・・・)

勢いだけで受けてしまった今回の改造・・・。

結果的に、上手くいって良かった~。いやホント、良かった良かった・・。

 

さて、

このような作業ですが、

良く知っているお客様だからこそ・・・・

自分の店で販売した商品だからこそ、

手間の掛かる、効率の悪い仕事でも、喜んで受けさせていただいております。

複雑で、途中で投げ出したくなっても、お客様の顔が浮かべば、

作業に気持ちと力が入ります。

メーカーが何て言おうが、当店で販売した以上、受けた以上、

お客様の希望に近づけるように、やり抜かなければなりません。

部品の集合体である自転車の「最大能力を発揮させる!」

それだけの事です。

タカヤマサイクルを信じて、購入してくれたお客様と、

信じて改造を任せてくれたお客様には、私はその気持ちを倍にしてお返し致します。

様々な感動をプレゼントが出来るのであれば

大変嬉しく思います。

 

話は変わりますが

レストランの料理人は、来店されるお客様に「美味しい!」と思って(食べて)貰える為に、

たくさんの手間をかけて作るのです・・・。

ただ、それだけの為に、何時間も仕込むんですよ・・・。

はあ~「お金を払う以上、美味しくて当たり前じゃん!」という

お客側の一方的な見解もあるが、それを踏まえたうえで、真心を込めて作ります。

評価される事は少ないけれど、料理人(職人)は手抜きをせず、ただ作ります・・・。

それに比べたら、当店のやっている事なんて、大したことは無いが、

お客様の顔が見えるからこそ

というワードは、すごく大事な事だと思う・・・。

皆様はどう思いますか?

 

付録 ※ ~~~今回の指摘場所は問題か問題ではないか?~~~~~

 

この「Fメカ直付け台座」の歪み(フニャフニャ)の問題は、

業界ではタブーとされている。

フニャフニャしないものなど、無いに等しいからだ。

こんな事を言っていると、販売なんて出来なくなるし、購入する事も怖くなってしまう。

だから、言わない事がベターなのだ。

カンパニョーロやシマノがどんなに素晴らしいFメカを作ろうが、

この取り付け台座の処理が不十分では、

全くその性能が発揮される事は無いのである。

しかし、ライダーはテクニックを利用し、瞬間的に”力”を抜いて、

フニャフニャで歪みがあっても、上手くチェンジしている(出来ている)。

だから、大きな問題にもなっていない。・・・これが現実だ。

実際に、皆様も、困った事など無いのではないだろうか!?

それに、きちんとした販売店から購入している皆様は、

店主やメカ二ックから、この歪みのある事や、そのテクニック(使い方)を

直接聞いているはずだからだ。

まして、カーボンフレームに乗る(買う)という、ベテランライダーは、

こんな事は聞かずしても、解っている人が多いので、やはり問題にはならないのである。

 

話が変わるが、

高価な自転車をインターネット通販で買った人が来店されるケースが多々ある。

調子が悪いとか、ギヤチェンジが上手く出来ないとか、単純なトラブルだが、

それに”対応出来るスキル”がユーザーには無く、結果ショップに来店される訳だ。

多くの自転車に見られるのは

ケーブルの取り回し、長さ、調整不足のオンパレード状態・・・。

驚いたのは、ビンディングシューズの使い方も知らず、(知らずに購入)

そもそも、どうやってギヤチェンジをして良いのか分からない・・・

「空気って入れるものなのですか?」・・・という人も居ることだ。

 

私は思う。・・・お客様はライダーであり、メカニックでは無い。

だから、安全に乗る事だけに集中すれば良いと思っている。

それ以外はショップを頼るべきだと・・・。

だから、このお客様は当店に(何かのご縁があり)来店された。

私は、・・・自分の与えられたショップという立場から、受け入れたが、

本来はというか、そういう買い物は間違っているように思うのだ・・・。

 

はあ~?「安く売っているから買う。それの何が悪い!?ショップなら、

誰にでも公平に対応しろ!この殿様商売バカが!」

と言われそうだが、

あえて言うなら、「・・・悪くは無いが、良くはないでしょう~・・・」

だって、通販が良ければ、ショップに来店することなど、不要な訳ですから・・・

全国にある専門店は、”通販”のお手伝いをしている訳ではありませんし

ただの”便利屋”でもありません。

”ショップを利用する”という意味を、

大きく勘違いされているのではないでしょうか・・・?

趣味の商品とは、いろいろな対話や説明や指導があってこそ深くなっていくはず。

架空の通販ショップと、私達プロショップの差は、たったこれだけです。

そう、「これ」に気が付けば

どちらが有利でどちらが自分に合っているのか、自然に解ると思います・・・。

皆様は、どちらの方ですか??

自転車に限らず、全ての商品に言える事ですが

目の前の金額が、良く無い(悪い)方向へ進んでいるように思えて心配です。

 

今回は、ちょっと大きく重く言ってしまったが、

私の心を、聞いていただきました・・・。

 

次回は、楽しいお話しにしますね!ご期待下さい。

改造・・・工夫・・・

自転車に限らず、希望したモノを作る事は、大変だが、実は楽しい・・・。

もしも、その行為がお客様に喜ばれたら、もっと楽しく嬉しい。

LEDランプを、砲弾型ランプに押し込んだ。 http://www.takayamacycle.com/?p=4079

発電機式という、オーソドックスでシンプルなランプが、良いのだ。

ローラーがタイヤに当り、「ゴ~♪」という音が、心に響くのだな・・・。

月の奇麗な夜に、コンビニに”アイス”を買いに行く時なんて、

この「ゴ~♪」がなぜか良いのだ。

このなぜか?っていう所が”趣味”の一つなのだな~。鼻歌が出ちゃうぜ~!

 

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

次は、マジな改造です。(今回は、心底、悩んだ・・・でも、やり遂げた!)

年式は古いが、きちんとしたカーボンバイクの話です!

この部品・・・何でしょうか??  答え:Fディレーラーの直付け部品

良く見る部品ですよね・・・。Fディレーラーを取り付ける為にあるパーツです・・・。

「直付けタイプ」と言われているものですが、この部品に致命的な問題がありました。

そ・こ・で・・・

♪ジャ―ン!   バンドタイプへ変更したのだあ~!

作業時間は数時間だが、悩んだり、削ったり、乾燥させたり・・・と約3日も費やした。

この物語?は、次回詳しくお伝えいたします。

お楽しみに~!

 

改造・・・。

お客の為なら、望まれるのならば、

・・・そうだ! やっちゃえ、やっちゃえっ!

クラシカルな砲弾型ヘッドランプに、LEDランプをインスト~ル!(の作業中・・・)

お客様のご要望に、「OK!OK!」と軽々しく受けるお調子者の性格(店長)の為

最初は悩んだが、難しく考えず、ただ入れちゃえば良い事に気づき、作業をしています。

 

リアディレーラーに、大型プーリーを入れたいと望まれたら~~~

ロングゲージを流用し、ゴショゴショ~~。

ドリルと、グラインダーと、時間と、勇気があれば・・・。簡単だっ!(簡単か?)

 

どちらも改造・・・というほどの大げさな事ではないか・・・。(笑)(-_-;)

お客様の望み・・・

「この自転車を、軽く走れるようにしてくれ・・・。

       あの坂・・・を上れるように~。」

高齢者の方から、相談を受けた。

「電動アシスト自転車に買い変えれば・・・?」と思ったが、

どうも この自転車 思い入れあるらしい・・・。

ならば、やるしかないでしょう。

極、普通の軽快車です。3段変速が付いてます。

この3段変速を、改造して、軽くします。・・・と言っても、ギヤ比を変えるだけですが、

理論上、「軽く走れる」ようになるでしょう。

 

この大きなギヤに、交換します。16T→23Tに換装! 

※ここまでは、簡単な話。ギヤを変える事は難しい作業では無い・・・普通なら。

しか~し、ケースに収まらない。(困った・・・どうしよう)(-_-;)

毎度毎度、作業を始めてから問題にぶち当たる店長なのだ。あはは(笑って誤魔化す)

 

でも、逃げないし、投げ出さないよ。受けた以上、自分には責任がある。

やれるさ。うん。単純に、拡げりゃ良いんだもん。そうさ、それだけさ。(それだけか?)

「ケースなんて、ただの飾りです!偉い人にはそれが解らんのですよ。」

いや、ちがう。断じて違う!これは大切なモノなのだ・・・ byこだいすすむ

脳内BGM 「♪飾りじゃないのよ、ケースはハッハ~」byようすいさん

などと、ブツブツ言いながら・・・、作業をどんどん進めました。

ケースを上下に3センチ拡げ、固定するバンドを作り直しました~!イエイ(*^_^*)

ギヤを大きくした分、チェーンが短くて足りないので、3コマだけ足す事に・・・。

後のカバーは、”下3分の1”を切り落とし、「ハーフタイプに加工」で対応。

写真なし。残念

当然だが、回転部をぎりぎりまで軽くする為のチューニングをし、効率をアップ!!

普段、高級スポーツ用部品を手がけている(弄っている?)ノウハウの蓄積は、

こういう時に、使ってこそ、価値が有るのだ!(と思うのだが、どうだろうか?)

 

完成後、実際に乗ってみると、かなり軽い・・・というか良い感じに、ペダルが回るのだ・・。

「初めは、軽過ぎるかな?」・・・と思ったが、

「まだ、先がある。まだ軽く走れるぞ!」

という思いは、スポーツ自転車に乗っている自分達も、同じ考えを持つ事も多い。

つ・ま・り、

ロードレーサーに大きなギヤ”28とか32T”を入れてラクに走りたい・・・という人と

同じという訳だ。

 

お客様は、「おお~軽くなったなあ~!」と喜んでくれました。

一般車だろうと、高級スポーツ自転車だろうと、望みは同じ事・・・

ただ、ラクに気持ち良く走りたい。

それだけだ・・・。=^_^=

 

お悩みがございましたら、ご相談下さい。

 

愛の自転車伝道師 タカヤマサイクル店長:高山真