特殊車

仕事で使う、自転車・・・。

緊急時には、対応しなくてはいけません。

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一秒でも早く、修理を完了し、”配達可能状態”にしなくてはなりません。

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よし!終了~。ついでに、他の箇所も点検を~ 「・・・・?」

おやおや・・・、スポークが3本も折れていましたよ。交換しなくちゃ。

こ・れ・が、簡単には行かず、車輪を全部外して~ブレーキも外して~・・・

あ~あ~、太さも、長さも、特殊ですし、も~も~も~ (-_-メ)

”仕事仕様車”なのだから、もっとシンプルに、もっと丈夫に作ってあれば良いのにさぁ~

などと、愚痴をこぼしながら、黙々と作業を続けるのだが、

時間ばかりが経過し、焦ってしまうのでした・・・。

 

自転車は、様々なものがある。私達ショップは当然それらに、対応しなくてはならない。

作業に時間をかけて良いのであれば、さほど問題は無い。

しかし、それが不可能であり、

また極力、短時間に直す方法を採らなければいけない場合、

経験とアイデアを生かし、ベストな状況を作り上げるのだ。

 

趣味車、スポーツ用自転車のトラブルは、想像内(想定内)であるが、

”一般車”や”仕事専用車”の場合は、「臨機応変に対応」する事が大切なのです。

 

そう考えると、「昔の自転車屋さん」って、凄いね。

何でも直していたものね。物が無い時代だから、

完璧がどうかは「・・・?」だったが、

きちんと動くようにしていたのだから、尊敬に価(あたい)する。

間違いなく、「日本の技術者」であり、「職人」であったのだろう。

 

インターネットで情報は手に入る。これは間違いない。

質問すれば、返って来る。不安も、消える・・・。

しかし、本当に困った時には(壊れた時には)、スマホではネジは回らない。

仮に、スパナやレンチ(工具)が目の前にあっても、絶対に直らない。

インターネットの情報が、自分の知識だと思い込んでいる人が多いのは

実に残念だと思う・・・。

錆びて固くなったネジを回すのは、間違いなく「人」なのだ。

 

日本の職人さん・・・

板前さん、鮨屋さん、大工さん、電気工事屋さん、自動車屋さん・・etc

全ての職人さんは、手に職を持っています。手が道具なんです。

そして、職に一生懸命だと、心も考え方も研ぎ澄まされて来ます。

もちろん、「偏った知識」になる事は多々ありますが、仕事人は

自分の為と、誰かの為になる事を、いつも意識しています・・・。

表に出ないし、派手に目立つ事も無い。実に地味で、陰にいる感じです。

でも、職に生きるステキな人達です。

 

先人達が目指した、職人の喜び、根性、情熱、魂・・・。

私も、もう一度、考えてみたいと思います。

 

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マジと度胸と・・・

新年を迎えたら・・・、そうです。オーバーホールです!

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回転部(フリーボディ内部)・・・↑ カラッカラに乾いてますね~

「・・・。」グリースは、どこへ行ってしまったのでしょう。

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旧車のBB部分です。外からの見た目はいいけど・・・

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分解すれば、「おお~・・・」

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「おおお~・・・」

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「おおおお~・・・」

 

でも「大丈夫 >^_^<

 

深く考えなくていいし、どーってことないぞ。こんな事、ふつーです。

「機械(マシン)の事は、任せとけっ!知識と知恵で、解決させるぞ~!」

と、今日も熱くなる店長です・・・。 (^<^)

♪脳内BGM 燃える想い 

https://www.youtube.com/watch?v=ANSneinUrjw

 

さて、(ここから本題です。ちょっと重いお話しです・・・)

オーバーホールという仕事は、完璧に整備し、仕上げる事でもあるが、

同時に、不具合を見つけ出している事でもある。(と思っています)

外部からの点検では判断出来ない事も、分解したからこそ判る場合が多い。

その際には、「どうすべきなのか?」を考える・・・。

不具合がある以上、修復したり、交換したり、

機械として完璧にするのが良いのだが、時により、ユーザー様との相談の上、

直さず、適当な対策のみで、元に戻す場合もある・・

もちろん、

「直さなければ、オーバーホールをする意味は無い」のは承知の上だが、

様々な都合により、ここは触れずに「蓋(ふた)をする」しかない場合もあるのです・・・。

 

特に、サスペンションの修理は、ここにぶち当たるケースが多い。

部品供給がされない、旧型のモノを、完璧に仕上げるなど不可能なのです。

”何とか、カタチにする事”は可能だが、

”元通りの性能”にする事は、出来ません・・・。

「タカヤマの技術力が低いのでは?」・・・さあ…どうでしょうか?

 

修理をしたい、皆様のお気持ちは、良く解ります。

だからこそ、なんとかお手伝いをしておりますが、

どんどん複雑化し、さらにパーツも無く、情報も無いモノを触り続ける事は、

お互いに「マイナス」でしかなくなります。

その時には、上記のような事に「蓋(ふた)をする」事になります・・・。

 

修理なのか、買い替えを薦めるべきなのか、判断が出来ない時があります。

いや、「判断が出来ない・・・」というハッキリとした答えがある以上、

買い替えを薦めるのが、正しいのでしょう・・・。

”仕事を受けた責任”と言って、”大義名分”のもとにカッコイイ姿を装い、

その場やその時を誤魔化すことは簡単です。そのテクニックは私にもあります。

でも、私=タカヤマサイクルは、それはしませんし出来ません・・・。

こんな話をすれば、

「普段から、技術がどーのこーの言って、自慢をしているくせに何だ!?」と、

お叱りや、指摘する人もいるでしょうし、指さしでブーイングの渦になるでしょう。

結果的に、「やっぱり技術が低い」と言われ、そのレッテルを貼られる事、

つまりは、皆様の当店に対する、「マイナスイメージ」・・・。

私は、それが怖いです・・・。  でも、怖いからと、

その言葉から逃げ、自分(私自身)を守ろうとしてしまえば(思えば)、

適当な修理と、知ったかぶりで、作業(仕事)を終了させる事も出来ます。

でも、それをやったら、

傷つくのは、お客様であり、自分でもあります・・・。

 

守るものはそんな小さな事じゃない。

護るものは、その先と奥にあり、「真実であるべきだ」と答えを持っています。

 

昨今、”責任のたらいまわし”が目に付きます・・・。

メーカーが、どーのこーの・・・

設計が、どーのこーの・・・

作業者(社)が、どーのこーの・・・

 

「その責任を、全てあなたが受けて下さい!」・・・とまでは言いませんが、

俺のところで、食い止めてやらぁ!”くらいの 度胸が欲しいですよね。

 

タカヤマサイクルに、それが完璧に出来るのか?は、判りませんが、

その努力をしたいと、いつも心に思っています。

 

「お客様には、良い商品を、良い作業内容を・・・」

 

馬鹿が100個付く、クソ真面目でツマラナイ私=店長ですが、

正直で、真実を売って(打って)行きたいと思います。

自転車のある愉快な空間を、皆様と共に作っていけたらと願っています。

これからもよろしくお願い致します。

 

タカヤマサイクル 店長:高山真

こんな状態です…

今回も、修理の話です。

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マウンテンバイクのハンドル部分。

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キャップのネジを取ると・・・粉っぽいぞ。♪ジャリ・ジャリ・・・

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「・・・・。」

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白いモノ見えますね・・・。塩です。

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汗(塩)により、腐食したアルミステム・・・。

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「・・・・・。」

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分解して行くと~「んっ?なんだこれ? んっ?んっ? 飛び出して来たぞ~???」

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フォークを引き抜くと、「おお~サビサビだぜ~」

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「・・・・。」

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ベアリングは、ボロッボロですなあ~。

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ここは、BB部分(ボトムブラケット)内部に水が溜まってますね~。

 

「・・・・。」

 

こーいう事です。

定期的な整備が大切なのです。

 

良いじゃないですか!ここまで乗りこんだのなら、本望だ。

この自転車は、「マジに乗っている」という証だ。

ベアリングだって、何だって、「使ってもらってアリガトウ!」と言っているぞ。

メカニックの私には、そう聞こえるのだ。

 

ライダー:「今年もいっぱい走ったなあ~

自転車 :『ふう~。ああ、走った。とことん酷使してくれたよな。

ライダー:「有難うな。感謝してるよ。ドッグに入って、少し休養してくれ!

自転車 :『あぁ、そうさせてもらうよ。完璧になったら、またガンガン攻めようぜ。

整備士 :(任せとけ!、君たちの夢は、俺が見させてやるからなっ。)

自転車 :『頼むぜ。俺はまだ、あいつと一緒に居たいんだから…。

整備士 :(くぅ~。妬けるぜ・・・

 

 

この季節です。

12月も半ばになりました。

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ラジオ♪からは、軽快なクリスマスソング♪が聞こえてきますね。

歌として、個人的に大好きなのは、杉山清貴 さんの”最後のHoly Night” です。

何度聞いても、素晴らしい。いい歌だなあ~ しみじみしちゃいます。

 

さて、(いきなり話を進めます・・・)

冬はメンテナンスの季節です。寒くなった今、自転車に乗らなくなった今、

徹底的に奇麗にして、来シーズンに備えましょう!

 

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一年間乗った自転車は、しっかり汚れています。

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いっぱい乗ったから、汗まみれになった自転車・・・。

ハンドル回りは塩分で錆びて、塩が残ってます。「おみごと!」

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細かい部品も錆びているものです・・・。

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 回転部です。”フリーボディ”と言われている場所。

ツメの色が変わっているのが解りますか? 摩擦により焼けて、色が変わっています。

※(グリースが無くなっていた…という事です。(>_<)

この自転車(ハブ)は購入依頼メンナンスをしていなかったと思われます・・・。

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フルーボディ内部のベアリングも、「ッガリ、ッガリ・・・。」

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大丈夫!任せて下さい。

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ここのベアリングも錆びてますね~。大丈夫。ちゃちゃっと交換しちゃいましょう。

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おお・・・、ワイヤーが剥き出しになってます・・・。まあ、こういう事もあるね。

 

いいんです。全く問題ありません。

 

だから、整備をするのです。

お客様はライダー。乗るだけでいいんです。ガンガン行って下さい!

私は、メカニック。自転車の持つ能力を最大に引き出します。

そして、安全と安心を提供します。

 

不安を感じた時、困った時、そんな時に、当店を思い出して下されば幸いです。

 

タカヤマサイクルに、お任せ下さい。 !(^^)

 

愛の自転車伝道師 タカヤマサイクル店長:高山真

 

テクニックを伝授

カンパニョーロのブレーキシュー(ゴム)の交換の話です。

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少し前の(旧型)タイプは、交換が大変ですね。

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ホルダーに入っているだけの簡単な構造・・・だが、なかなか外せないんだよね。

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まず、バイスプライヤーで掴んで・・・

さらに、ドライヤーで30秒ほど温めます。ゴムを柔らかくします。(写真なし)

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コジると(ひねると)隙間が出来ます。

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ここに、ドライバーを差し込み・・・グイッと押し込めば~

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シュワッと外れていきます。そのままプライヤーで引っ張れば~

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はい!外れました~。

そして、ホルダー内を奇麗にしてから、新しいブレーキゴムを付けます。

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滑り易いように、石鹸水やパーツクリーナーを少量だけ付けると、ラクです。

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床に押し付けるようにして、グイッと一気に押し込みます。

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これで、完成です!

 

いかがでしょうか?参考に下さいませ。

 

ブレーキという箇所。素人が手を出して良い場所ではありません。

くれぐれもご自身のスキルと相談して、作業を試みてください。