改造 そのリスク・・・責任。

先日もお話ししましたが、ロードレーサーの、Fディレーラーの取り付け部分に、

すごく敏感(神経質)な店長です。

数年前ですが、こんな改造をした事があります・・・。

やはり、「フロントギヤが変速し難い」という不具合から、”改造”をした。

かなり、強引な改造であったが、今思えば、

「先見の目」があったのか?と、我ながら思うほどです。

タカヤマサイクル(店長)本人は、当時「ネジを使っ支え柱」と勝手に名付けた。

個人的には画期的なアイデアだと自賛した

”Fメカに穴をあけ、ネジ山を作る”という、強引な改造というリスクの大きさから、

気心知れている数名(数台)しか、施していない・・・。

解りますか?? 「横ネジ」がポイントです。

別の角度から見ると、こんな感じです。

”フラッシュ”を焚いて撮ってみました。 

ネジがフレームに当っているのが解りますか??

 

実はこれ、

現行の”DURA-ACE”や”新型アルテグラ”に採用されている方法と同じように

ネジをフレームに押し当てているのである。(サポートボルト=シマノ名称

 

数年前に、シマノさんが、これを発表された時に、

「おお~俺のやり方と同じじゃん!俺の理論は正しかったのだ~!」と、

その時はマジに思ったのでした。(自慢)\(^o^)/

ただし、私の施した改造の場合

”完成した製品”に穴を空ける以上、強度は間違いなく落ちている・・・

だが、

メーカー(シマノさん)が作れば、その事を前提に設計し作るので、安全。

この違いは、大きく、頭を抱える事になるほどだが、

理論的には正しかったのだ。(・・・無理やりだが、そういう事にしておこう)

このアイデアは、シマノの開発者が先か、高山(店長)が先か?どちらだろうか??

(・・・そんな事どっちでも良いのだ。うん。

    開発と生産はメーカーであり、アイデアと改造はお店だからね (^_-)-☆)

 

 

上の写真昨日、オーバーホール仕立て後 に撮影したものです。

(ボルトを交換し、奇麗な状態で撮影しました)

今回はネジがフレームに当る場所には、現在販売されている

シマノ純正のサポーターを張り付けました。

(以前は、ネジの先端に金属製の丸キャップをしたのだが、

そのままフレームに当っており、僅かだがキズが付いてしまいました。

(当時はキズが、どーこーより、動きを抑える事に夢中だったのだ)(-_-;)

ここも、メーカーとショップレベルの違いだ。

さらに、

こんな改造もした事がある。(写真なし・・・

ネジが当る部分が、フレームではなく、直付け台座(金属)であるならば

その部に真っ直ぐネジ山を作ることで、絶対的に動きを制御したこともある・・・。

ネジ山による動き止め効果があるので、もっと固定力が上がり

シフトアップ&ダウンの性能も大きく良くなった事を憶えている!

ただし、Fディレーラーの性能により、その結果は大きく異なる事も解った。

ディレーラー本体のねじれ ※(グレードにより異なる)が

性能差として、悪い意味で”突起”してしまうのだ・・・。

逆に言えば、

これほど、大きな効果である”ネジを使っ支え柱”性能であるとも言えた。

 

しか~し、

この改造は、フレームに穴をあける事になるので、全く良い事ではない。

その為、過去に一度、それも自分のバイク以外にはやった事が無い・・・。

そう!お客様の物には、これは絶対に出来ない!

破損、消耗などで、Fメカを交換したり、ギヤを交換した時点で、

二度と使えない「ネジ穴=無駄な穴」になるからだ・・・。

もちろん、強度不足からのフレーム破損も考えられる・・・。

 

さて、

※ここまでが前置きです。(・・・いつもだが、長い~)

このように、穴をあけたり、削ったりのの改造は、それなりに面白いが

それを施した時点で、メーカーの保証は受けられません。

つまり、リスクが大きいのです

 

Fディレーラーに穴を空けて、強度は大丈夫なのか?と聞かれても

「さあ~?」である。・・・こんな、改造をしては見たが、

結局は、

現行のメーカー部品を購入し使用する事が賢いのである。

安全で、発展性もあり、安価であるし、何より、安心だ!

結局、

ショップのレベル程度では、

その場しのぎの仕事になってしまう・・・。

 

それでも、改造が楽しいし、リスクを背負ってまでも、

絶対的な性能を手に入れたい人は、関係無くやるだろう・・・。

 

昔話になってしまうが、MTBダウンヒルのブームであった時、

毎月行われていた”岩岳のシリーズ戦”に参加する人の自転車には、

アイデアだけで作った「自作パーツ」が沢山見られた。(付いていた)

どう考えても、強度不足だよな・・?という物もあったし、

「完成度の高い、画期的なパーツを自作している人も居たし、

逆に「こりゃ危ねえなあ~」という物もあった・・・。

それらのパーツによる事故やトラブルが、どのくらい在ったかどうかは、

解らないが、世界中で皆が同じ事をやっていた、良い時期であったと言える。

ライディング・テクニックなんかより、マシンの性能アップに燃えていた時代。

実に面白かったし、そういう”創世記”があったからこそ、

今の完成されたMTB(DHバイク)があるのだと思う。

改造は楽しいのです。だから、やるのです。

 

ここで「責任はだれが取るのか?」という話になる場合もある。

これも、 「さあ~?」である。

ショップで改造した場合、もちろん、そのショップの店主や店長であり

そのメカニックにあるのだろうが、

「改造」するというのは、ユーザー様も一緒に責任を持つ事で

楽しくなるものだと、私は考えている・・・。

責任は、誰かに”擦り付けるもの”ではないし、責任から”逃げる”訳でもない。

カスタムや、改造は、楽しむ為の、一つの手段だと私は思う・・・。

皆様は、どのようにお考えになりますか?

 

タカヤマサイクルは、そのお手伝いをさせていただいております・・・。

 

 

ブレーキ

ブレーキの話です。

私(店長)は、はっきり言って、ブレーキングが下手である。

今まで、一度も上手いと思った事はない。とにかく下手くそなのです。

ロードレーサーで坂道を下っていると、すぐに車輪をスリップさせてしまいます。

そこで・・・

効かないブレーキシュー(ゴム)を付けている。

いろいろ試した結果、この”無名ブランド”の物が、最も効かず良い感じです。

「え~!? 効かないのが良いのか~???」

そうなんです。私の場合、すぐにスリップさせてしまうので、

効きが悪いブレーキの方が、コントロールし易くて良いのです。

かなりの力でレバーを引かない限り、ロックする事は無いでしょう。

「それって、単なる下手って事じゃん!バカじゃねえの?」

そうなんです。下手なりに考えたアイデアであり、チューニングなのです。(自信満々)

さらに、

レバーの遊び(握りが深い)も多くして、長い下り道時の、握力低下に備えている。

店長の手は、グローブで言えばLかXLであり、かなり大きい。

しかし、レバーリーチはハンドルバーに、当るか当らないかくらい深く設定し、

手が大きい割には、コンパクトな(窮屈な)レバーセッティングです。

タッチポイント(ブレーキゴムがホイールに当る位置)は、

レバーの引きしろ50%からで、90%時でロック(スリップ)する。

 

MTBも、同じように、ブレーキが効かないように調整している。

知らない人が乗れば、「なんだこれ??あぶねえ~~」と言われそうだ。

なんでこんな事してるの???

 

下りは怖いので、常にレバーを握っている・・・というかブレーキをかけている・・・。

”引き摺っている・・・”というのが正しいだろうか???

つまりは、”ブレーキをかけながら、ペダルを回している”という、

理論上なんとも意味の無いというか、効率の悪い走行をしているのです。

カッコ良く言えば、

「ブレーキをしながら、前に進むスーパーテクニックという訳だ」

(うわ~出た出た・・・適当な言葉~かっこわる~~)(-_-;)

 

♪突っ走る愛に、ブレーキは無いぜ~~ ♪ハイティーン・ブギ byマッチ

気持ちは突っ走りたいが、その度胸がなく、

愛と自分にブレーキばかり掛けている、店長だ・・・うう(>_<)

 

※チューニングは、その人に合った手段と方法でしましょう~。

OOきるんだ!

「坂道が辛い・・・心が折れそうだ・・・いや、負けないぞ!

走りきるんだ!・・・やり遂げるんだ!・・・自分には負けないぜっ!」

という事で、

山道はマナーを守って、楽しく、安全に、走りましょう~。

 

※山道のマナー(梅雨時)

雨の季節に、シングルトラックを走る事は、マナー違反です!!(レッドカード

道が痛みます。走っている本人は、楽しいかもしれませんが、

その後で、”醜いタイヤの跡”を見た人は、気分が良くありません・・・。

例えるならば、

「トイレの後で水を流さず、残っているのを見た人の気持ち・・・」でしょうか?

 

「通行許可書がある」なんて事は、全く関係ありません。

逆に、あるならば、なおさら、走ってはいけません。

横川山を走る人は、紳士です。紳士は、不愉快さを与えません。

雨上がりには、整備されたダブルトラック(車が入って行ける砂利道)か

舗装路を走り、タイヤ跡を付けない努力をしましょう。

「・・・めんどくせえ~~~~」と聞こえてきそうだが、

”赤信号では止まる事”と同じですよ。それだけです。

 

私と、あなたの行動が、明日の”MTBの環境”を、作るのです。

なかなか言い難い事ですが、

MTB愛好家として、お互いにしっかり胸に刻んでおきましょう。

 

走りきるんだ・・・そして、

     (マナーを)守りきるんだ!

 

横川山自転車番長:高山真

※横川山での自転車問題は、全て私が責任を負っております。

大小限らず、どんな事でも、問題が出ないように、心から願っています。

 

MTBタイヤ

定番タイヤです。すごく良いのです。とにかく走りが軽いのです。

IRC ミトスXC

 

「クロスカントリーレースで、勝つ!」

これをコンセプトに開発されたレース直系モデル。

センター部はブロックが低く、横(肩部)はブロックが高いデザインだ。

通常(常識的には)、

ブロックが低い=走行が軽いが、グリップ力が少ない。

ブロックが高い=グリップが良いが、走行が重い。

つまり、このタイヤは、通常走行時は、軽く走り、

キャンバーやコーナーなどではブロックが突き刺さり、グリップが増す訳だ。

26×1.95 2.10 2.25 と3種類のサイズ展開で、

特記すべきは、各サイズ(太さ)ごとにブロック形状が違うという所。

さすが”メイド・イン・ジャパン”であり、堂々と自慢できるポイントだ。

使用例を挙げれば・・・

Fタイヤは2.10で、クッション性を確保しつつ、

Rタイヤは1.95の細めにして、軽い走行感と、突き刺すグリップ力を

楽しむのも良いだろう~。

下りが得意(好き)なライダーは前後2.25(太い)で空気圧を高めに設定し、

登りの軽い走行を感じつつ、下りではパンクを気にせず思いきりぶっ飛ばすのも、

面白いだろう・・・。

 

オフロード経験者(特にレース経験)なら、解るかもしれないが、

レースで勝つためには、ペダルにかける力(トルク)を急激に変える事は少ない。

その為、ある程度のグリップと、コーナー時には安心するスパイクがあれば、

それで良い。

もちろん、ライディングスタイルや、考え方もそれぞれで、

「何が正解である」という答えは無い。

しかし、このコンセプトは、何も解らないビギナーライダーには、

とても参考になるのでは無いだろうか??

 

IRC ミトスXC 詳しくはこちら↓

http://www.irc-tire.com/ja/bc/products/mtbxc/mythosxc/

 

話は変わるが、

タイヤの消耗が、「楽しいバロメーター」である事に気が付いていますか?

何を言っているか???といえば、

タイヤの減り方を見て、自分がどれだけ乗ったのかな?って考えるからです。

特に、MTBの場合、ブロックが見る見る減っていくんですよ~

山道走りをしていると、特にそう感じます・・・。

この減り方を見て、「あ~いっぱい走ったもんなぁ~」とか、

「お~もっともっと減らしてやるぜ~!」とか、

そんな思いが、どんどん強くなって行きます。

特にショルダー部のブロックが減ってくると、

だんだん上手くなってきたんあ~って思う瞬間です。

※(倒して乗っているという事。乗りこなして来たという証拠です)

 

タイヤが減る事が良いことかどうかは別にして、

一つのバロメーターである・・・というお話しでした。